住まい

理想の家を建てよう!間取りや住宅性能についても解説

2024.09.26最終更新

注文住宅を建てたりマイホームを購入したりするときには誰しも「理想の家」を思い浮かべるのではないでしょうか。外観がおしゃれで部屋もたくさんあるからといって、自分のライフスタイルと合っていなければ、それは理想の家とはいえません。住んでみて気に入らなかったからといって、すぐに別の家を探すわけにもいきません。
また、家を購入するには頭金を貯めたり住宅ローンを組んだりする必要があるため、慎重になっている方もいるでしょう。この記事ではマイホームを購入するときにチェックしたいポイントほか、住宅ローン控除や環境に配慮した家を建てる際の補助金制度について解説します。

自分にとって、家族に
とっての理想の家とは?

理想の家といっても家族構成や暮らし方、好みによってその姿は異なります。自分たちのライフスタイルに合う家、そして、自分にとって「理想の家」とはどんな家なのかをまず考えることが大切です。

通勤に便利な場所がいいのか、通勤には不便でも緑豊かな場所がいいのか、子どもの教育環境を第一にしたいのかなど、住む場所一つとってもさまざまな選択肢があります。

また、本人や家族が理想とする家の姿は年を経るごとに変化していきます。現時点での理想にばかりこだわってしまうと、子どもが成長したとき、夫婦が年を取ったときに暮らしにくい家になってしまうかもしれません。ある程度、先々の姿や、ライフスタイルの変化を見越して考えられるといいですね。

理想の家を実現するためのチェックポイント!

マイホームの購入を検討し始めてから購入に至るまで、約1年~1年半程度の期間を要するといわれています。すべての理想を叶えることは難しくても、思い付きではなくじっくり考えて取り組むことで理想に近い住まいが実現できます。

時代とともに理想の家も変化します。例えば、昔は平屋で畳敷きの部屋が多く、部屋は襖で仕切られていましたが、高度経済成長を経て、リビングとダイニングキッチンのある2DK、3DKといった間取りが増えていきます。平成になると家の中心に広いLDKを配置し、フローリングで仕上げた洋室が増え、和室はあっても1室のように時代に併せて変化しています。最近では和室のない住宅や家族の集まる広いリビング、テレワークのための部屋や趣味部屋を設けるケースもあります。また、SDGsなどの社会課題への取組みとして環境に配慮した住宅も注目されています。補助金などの時代の流れやその時々の生活様式に応じて流行りの家は変化します。今の流行りに注目すると理想の家に近づくヒントになるかもしれません。

ここでは家の購入に当たってチェックしておきたいポイントを以下に紹介します。

1.人生設計について話し合おう
家族が増える予定はあるのか、車は必要か、親と同居する可能性はあるのか、老後はどうしたいのかなど自分たちが望む将来について具体的に計画を立てます。
そのうえでお金を必要とするライフイベントを書き出し、ライフイベントのタイミング、かかる金額などの目安を出すと、住宅購入にどれくらいの資金が出せるのかも見えてきます。
2.周辺環境は?
人生設計に沿ってどのような場所に住むのがよいのか具体的に検討しましょう。交通や買い物など周辺施設の利便性、日当たりほか、小学校や中学校までの距離、治安面や災害リスクについてもチェックが必要です。
3.建売住宅か注文住宅か?マンションか?

土地と建物がセットで販売されている「建売住宅」は、土地を探したり設計面の細かいやり取りをしたりする手間がなく入居までの時間を短縮できます。

「注文住宅」にはフルオーダーとセミオーダーがあります。フルオーダーは完全自由設計なので間取り、設備、デザイン、仕様など細部まで理想を追求できます。かかる手間や時間を減らしたい場合は、基本仕様のみ決まっていて間取りや設備のグレード、色などは自由に選べるセミオーダー住宅という選択もあります。

新築マンションの場合はほとんどが間取りやデザイン、仕様が決まっています。一部、建物施工途中で販売するケースで設計変更ができるものもあります。また、中古マンションを購入して全面リフォームするのも一つの方法です。

4.広さや間取り、外観のイメージを共有しよう
家族が集まるリビングの広さを最も重要視するのか、家事導線を考えた間取りを優先するのか、吹き抜けや天窓のある明るい家がいいのか、ウッドデッキは絶対に必要なのか、キッチンは対面式でなければダメなのか。
家族それぞれがどんな理想を持っているのか、お互いのイメージを共有して優先順位についての共通認識を持ちましょう。
5.求める住宅性能は?
最近は家の断熱性、日射遮蔽性、気密性を高めることで光熱費を低く抑えられる省エネ住宅が人気です。また、省エネ住宅と太陽光発電などの創エネ住宅を組み合わせることで、エネルギー収支ゼロを目指した住宅「ZEH(ゼッチ)」もあります。さらに、IoTを活用して暮らしの利便性や防犯性を高めた高性能住宅、地震(災害)に活躍する設備を備えた家など、住宅性能という観点から理想の家を考えることも重要です。
6.住宅ローンなど購入費用の準備について
理想の家を追求するためには資金面の準備をしっかり行わなければなりません。返済額のシミュレーションや減税、補助金など国の制度が受けられるかどうか忘れずに確認しましょう。

【お役立ち情報】省エネ住宅の購入で所得税の控除や補助金が受けられる!?

住宅ローンは30年、35年と長期にわたるため家の購入に慎重になってしまう人もいるのではないでしょうか。ここでは所得税の控除や、条件を満たすことで補助金が受けられるなどのお得な制度を紹介します。

住宅ローン減税(控除)とは?

住宅ローン減税とは住宅ローンを利用して住宅を購入した人が受けられる減税措置で、ローンの年末残高の0.7%を10~13年間、所得税から控除することができる制度です。新築住宅、中古住宅など住宅の種類によって適用条件や控除期間が異なります。

住宅ローン減税については税制改正が定期的に行われており、控除対象者や借入限度額などに変更があるため利用する予定のある人は下記ページより最新の情報をご確認ください。

長期優良住宅に認定される
メリットとは?

長期優良住宅とは、劣化対策や耐震性、省エネルギー性、災害への配慮など国が定めた認定基準をクリアした住宅を指し、税制面や融資面、補助金などさまざまな優遇措置を受けられます。

例えば、新築の家の場合、税制面では住宅ローン減税の対象となるほか、登録免許税の税率軽減、不動産取得税の控除額上乗せ、固定資産税の減額期間延長の特例措置が受けられます。
また、子育て世帯および若者夫婦世帯が対象となる「子育てエコホーム支援事業」においては1戸につき最大100万円の補助制度もあります。
長期優良住宅の認定取得に対する支援制度に関しては、下記ページよりご確認ください。

金銭面のメリットだけでなく、長期優良住宅は光熱費の節約や災害への備えにもつながるため、住んでいる人が長期に渡って安心して住めるメリットもあります。

地球にやさしいZEH(ゼッチ)の補助金制度とは?

ZEH(ゼッチ)とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。国土交通省によると「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」を指します。2050年のカーボンニュートラル実現のために各省庁で住宅の省エネなどさまざまな取り組みがされており、ZEHの普及もその一つです。

なお、ZEH水準の住宅購入を補助する制度もあります。一つは、長期優良住宅と同様、子育て世帯および若者夫婦世帯が対象となる「子育てエコホーム支援事業」です。新築の場合は1戸につき補助金額は最大80万円。その他、経済産業省と環境省による「ZEH支援事業」もあります。これは、新築戸建住宅を建築・購入する個人、新築戸建住宅の販売者となる法人を申請対象者とするもので、対象となる住宅が満たしている水準により補助額が変わります。詳細については以下のページよりご確認ください。

なお、ZEH水準の住宅購入に際しては、住宅ローン減税やフラット35における金利の引き下げの対象になります。ZEH水準の住宅は地球にやさしいだけでなく、日常的に光熱費の削減ができ、災害時の非常用電力を備えられるなどのメリットも多数あります。

まとめ

理想の家を手に入れるためには、立地やその地域の相場、自身の人生設計などさまざまなことに考えを巡らせる必要があります。洋服や嗜好品を買うように即決することはできません。十分な準備が理想の家を手に入れるための最適な方法です。
関西みらい銀行の住宅ローンは、ZEH・環境配慮住宅等を応援するプランもあります。また、店頭相談・Web申込いずれにも対応しています。住宅購入をお考えの方はお気軽にご相談ください。

執筆者

五賀雅子

車業界、教育・医療関連の業界新聞記者を経て、出版社&編集プロダクションにて書籍の編集や子育て情報誌、雑誌等の編集・制作を担当。現在はライターとして、金融や介護、家事、育児、医療、レジャーなど幅広い分野の記事制作に携わっている。

  • 関西みらい銀行が監修しています